ブログへのご訪問、大変ありがとうございます
「陶芸をする人間だけが聞ける音」
というのがあるのは皆さんご存知ですか?
実はこれを聞ける方はもっと限定されていて
「作った作品を窯で焼いて、窯から出す作業をしたことがある人」
なんですが
1230度近い温度を経て、1日半~2日かけてゆっくり冷ました窯から
器を出そうとする時に
器は「ピキン!カン!ピキン!カン!カン!」
と音が響きます。
これは「焼き物が生まれる音」とも言われているようですが
私は「うつわのなきごえ」と呼んでいて
とっても神秘的で透明感があり、生命を感じる音色です。
本当に甲高い澄んだきれいな音なんですよ
この音色は器の表面に【貫入】と呼ばれるものが
入っていく音なんです。
ここで出てきた今回の本題【貫入(かんにゅう)】、
普段生活していて【貫入(かんにゅう)】って言葉
あまり耳にしないですよね?
ではいったい貫入とは何なのでしょうか?
貫入とは、
陶器を焼いている時に陶土と釉薬の収縮率の差によって
生ずる表面の細かいひび状ものです。
高温で焼かれた後は、ゆっくりと次第に冷えていき、
冷えた際の収縮度が陶土と釉薬とで違うため、
この差により釉薬がひびのような状態になって固まります。
これを【貫入】と呼びます。
こちら↓↓↓の写真のひび状の線が貫入です。
*貫入には
釉薬と素地との収縮率の相違からおきる「直接貫入」と、
釉薬が長年の風雪を経たことで起きる「経年貫入」と
2つ種類がありますが、今お話ししているものは
「直接貫入」のお話です。
■どんな器にもあるの?
実はこの貫入は陶器に限らず磁器でも、
どんな器にも存在します。
貫入は収縮率の差によって出来ているもので、
完全に同じ収縮率でない限りは貫入は発生するということです。
火や熱を扱う以上、これを無くすのは難しいのです。
でも私はこの【貫入】が大好きなんです。
『器の変わりゆく様を楽しむ』
お茶の世界などではこのような表現をします。
なんだか時がゆっくりと流れている表現で
素敵な言葉だと思いませんか♪
これは『器を育てる』と言う概念です。
茶道の世界感では特にその傾向が強く
使うたびに貫入などに茶渋が染み入り、
様々な雰囲気や趣を醸しだす器は
何代にもわたって育まれ、珍重されています。
こちらは私が育てた器です。
【窯から出してすぐの状態】
これは見た目には貫入があまり目立たない物です。
【時間をかけて育てた状態】
皆さんいかがですか?
これは好みではありますが
私は育てた器が大好きなんです。
もしどうしてもこれが好きではないという方でしたら
全く防ぐ事は出来ないのですが
これを遅らせる事が出来る方法はいくつかございます。
そしてに茶渋やコーヒーのシミなどが入っても
それを回避する方法もございますので
それは次回にお話ししたいと思います。
それでは次回をお楽しみに^^
最後までお読みいただき、ありがとうございました
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